通称黒本!建築学生へおすすめのSD選書15選!
建築学生でも一年生とかなら、まだSD選書って言ってもあまり知らない人もいるんじゃないでしょうか。
私も一年生の終わりくらいに研究室に出入りするようになってズラッと並んだ黒い本を見て初めて知りました。
SD選書とは、
こう言ったもので建築家なんかが難しい言葉を使って議論するための基礎的なものの一つです。
建築を学ぶためには、実際に建築を見に行き、図面や写真を見て、本を読むと言った3次元、二次元、思想的思考(4次元?)を絶えず行き来することが重要です。
SD選書は文庫本サイズで持ち運びやすいので、絶えずカバンに潜ませてガンガン読み進めましょう!
中でも読んだ方がいいものをピックアップしていきます。
おすすめの黒本
「建築は住むための機械である」と謳ったル・コルビュジエのあまりにも有名な言葉がこの本には載っています。それだけではなく近代建築の5原則だったりと重要なことがたくさん載っています。
ル・コルビュジエが都市計画のとこを書いている。FLライトのブロードエーカーシティもそうだけど、時代背景もあるので具体的な計画の内容というよりは、上記の「建築は機械である」 の考え方を走らせているなと思いながら見た方が抵抗は少ないと思います。人が中心の都市。
設計課題なんかで建物を設計するとき、スター建築家なんかが作った建物の作品集なんかを一生懸命見るのもいいんだけど、こういう普通の人が特殊な文化で建物作る過程みたいなのを想像した方が、コンテクストを読み取る力とかがつくような気がします。
これも近代建築に対して挑発的な内容になっています。なんだろう、私の性格なのかメインストリームに対するカウンター的なもののチョイスが多い気がする。笑 まあ、近代建築自体が壮大なカウンターみたいなものだからいいか。ラスベガスの調査ベースのポストモダン建築論。
「建築は芸術である」とセンセーショナルなことを言っています。機能性や施主の意図など色々あり、ことあるごとに清濁併せ呑むことを要求されるこの業界。社会人になってからこの本の凄さが倍増しました。時代が建築を開こうとしている時に閉じたり、狭さを肯定している時に広さを肯定したり、尖ったイメージがあるけど、どこか腑に落ちる語り口です。
またまたロバート・ヴェンチューリ。「ラスベガス」同様近代建築の純粋主義に対して逆のことを言っている、「建築をめざして」と対比的にみてみるのも面白いが、各々の考えを紐解いていくと近からず遠からずというか2元論で語るのはちょっともったいないです。
江戸の町が今の東京の町にどう潜在しているかを様々な切り口で解析しています。一番最後に書かれている、「奥の思想」を最初に読んでから読み進めていった方が理解がしやすいかもしれません。
崇高な空間のフィロソフィー、と書いている感じからもなんとなくわかりますが、建築家の中でもかなり美しい言葉を使う建築家だと思いました。彼の建物を見てから本書を読んで哲学を感じてみてください。
ここでの考えがのちの「パタンランゲージ」に導かれていく。「パタンランゲージ」は下記の必読コーナーにあるので是非あわせて読んでもらいたい。
どういうルールでまちをつくっていけばよいものになっていくか、実践例をもちいて具体的に書いていて比較的わかりやすいです。
ガシガシ読んで自分の栄養にしていきましょう!